備忘録

ツ イート

V.A. / Slava Ukraini!
ウクライナ情勢を受けてHoMが企画したベネフィットオムニバス。収益は国際赤十字連盟に寄付される。カレント93やZu、Ulverらの未発表音源が多く収録されている。
工藤冬里&工藤礼子 / Tangerine
2013年に発表されたアルバムに一曲追加してのアナログ再発。まさか陽の目を見るとは思わなかったので、手元から離れてしまった身としては嬉しい。
Klara Lewis / Live in Montreal 2018
2018年のライブ音源。冒頭から声楽のようなループで驚かせ、低音キツメの展開をキープしている。アルバム音源よりもパワフルで、個人的にはこっちの方が断然いい。
長谷川時夫 / Stone Music
タージマハル旅行団でも演奏していた作家の新作。川崎弘二さんによる著書とのセットで購入した。音源はインドや台湾でのライブ録音。
向井千惠と宮岡永樹 / 木々の歌
宮岡さんの越子草からリリースされた向井さんとの共作。虚飾なし、むき出しの歌が周囲の音を巻き込んでいく。雨の日に聴くと特によかった。ライナーに短文を寄せているが、私のものより坂口卓也さんとアラン・カミングスさんのそれを是非読んでいただきたい。
panpasgumi / ビーズの指輪
新シングル。Scoobie Do的なカッティングが加わり、より爽快に、おまけに少し懐かしさを振りまいて駆け抜けていく。アルバムができるのなら楽しみだ。今のところサブスク配信のみ。
Malimpliki / Saca La Fiesta/ Revas en la songo
エスペラント語で歌っている女性ハードコアパンクバンド。勉強中の身としては何重にも嬉しい。題名は歌の中で夢を見る、だろうか。マリンプリキの過去のレコードは今では手に入らないようだ。惜しいことをした。
Leo Okagawa & Ayami Suzuki / Live at Ftarri, September 12, 2021
2021年のライヴ演奏も素晴らしかった二人の新録。あまりに自然な展開はライヴであることを疑ってしまう。実演を目にする機会を早く設けたい。
Brian Eno / Nerve Net
原稿関連でイーノの仕事を集中的に聴き返す。で、この作品がおもいのほか良いことに気付いた。『ブッシュ・オブ・ゴースツ』に当時らしいクラブ・ミュージックのエッセンスが多少混ざりこんでいるのだが、この方向性を追求する前にU2のプロデュースや従来のアンビエント・ドローンの方向、すなわちそれまで通りのイーノ音楽に戻ってしまった感はある。ずっとNever Netやと思うてた。
Brian Eno / Brian Eno (Film Music, 1976-2020)
こちらは最近リリースされたイーノのサントラ仕事集。デレク・ジャーマン『セバスチャン』など、過去の仕事からも選出されている。1枚で総括できるはずもないが、クラブ風の『We are as Gods』提供曲など、なかなかバランスのいい内容だった。質の高い作品を出すといった土俵にはもはやいない人なので、特に情報も期待もなしに垂れ流している分が一番いいのかもしれない。あくまで音楽においては、だが。
Les Rallizes Denudes / The OZ tapes
裸のラリーズも今後は復刻が進んでいく、かどうかはしらないが、とにかくお披露目となった73年吉祥寺でのライヴ音源。レコードが高くて見送っていたが、サブスクリプションに追加されていた。ラリーズ=シューゲイザーの先駆的ギターノイズという漠然としたイメージを覆す、長ったらしいヴェルヴェッツ+カンなジャムが心地よい。
Andrew Chalk / The Circle of Days 5
カセットテープの連作だが、bandcampでデータが購入できた。ほのかに抒情を残すチョーク式ドローンから少し離れて、演奏されるように音が少しずつ出されては消えていく。従来とは違うのだが、なかなか言語化が難しい。
Robert Haigh / Human Remains
ロバート・ヘイのUnseenレーベル3部作完結編にして、音楽家人生最後の作品になるそうだ。また聞きだが、「終わらせることも芸術のうちである」旨のメッセージを残したようで、今後は絵画に集中するらしい。
Current 93 / If A City Is Set Upon A Hill
カレント93の新作は前作以上にピアノとチベットの歌が主役となり、もはや朗読、読み聞かせの域である。『Soft Black Stars』のようなアルバムが好きな人にはピッタリかな。キリスト教を疑い、その源泉を知ってこそ真の信仰者、と門外漢が言う資格はないが、過去と対話し続けることをやめては納得に至れまい。
Plastikman & Chilly Gonzales / Consumed in Key
あの名作『Consumed』のリブート的一枚で、オリジナルの上にチリー・ゴンザレスがピアノを添え物程度に演奏している。主張があくまで伴奏くらいのものに留めてあるところが素晴らしい。何度も聴いているうちに、なくてもいいピアノのはずが、なければ物足りなくなってしまう。このアイデアは個人的に大正解。
VIDEOTAPEMUSIC / The Secret Dub Life of VIDEOTAPEMUSIC
名前だけ知っていたけど音楽は未聴だったアーティスト。コンセプト的にも音的にも自分が好きになるほかないものだった。所謂モンドではなければ、チルアウトの一語で略されるBGMでもない、ごちゃごちゃが当たり前な現在を俯瞰した低めの孤高が何故だが我がことのように心地よい。本作はインストまたはダブ・アレンジを収録したものだが、オリジナルよりも良かった。アルバム名はもちろんフライング・リザーズ。
Hair Stylistics / Star Ecstasy
先日行われた「外」での公演物販で入手。当日のヘアスタの演奏は爆音かつシャウトもありで圧巻だった。このCDrはいつもの調子。
SOISONG / kAm1e-07
突如発表されたソイソングの未発表音源。素材を集めたものであり、本来のアルバムは公式サイトから購入できる。同時にライヴ録音もNYPでbandcampから入手できるようになった。akemi shimadaなる日本人が参加していて、日本語がはっきりと聞こえる。
MOGRE MOGRU / DIVE ACTION BOX 1
DJイベント「盤魔殿」内で結成されたユニットのCDrを缶ケースに収録したボックス。即興アンビエントをうたうように、演奏はそれぞれがモニターからの音に反応しているようだ。音響は習練や模索の結果または自然発生的なそれにも聞こえる。複数の楽器で分厚い一つの音を作るのではなく、個々の楽器がソロ的に鳴らされる劇めいた展開は、BGM的に同化することもできれば、写真の細部をクローズアップするように各パートへ集中することもできる。限定10セット。早いうちにどうぞ。
坂本慎太郎 / 物語のように
毎度同じと言ってしまえばそうなのだが、新しい/古いを定義するゲームに付き合う理由はない。ただの風景の一部に過ぎない音楽だが、そこにあるものないものが自然と見えてくる。人によってそれはまちまちだが、これを無責任な作り方と呼べはしないだろう。表題曲のサビが渚ようこ「アイ・サンキュー」に似ている。
Leo Okagawa / minato
岡川さんの新作は横浜港での録音を素材にしたフィールドレコーディング+電子音のコラージュ。お天気カメラ的というかスタティックな風景をわずかに歪ませる非周期的なノイズの存在感は、機関車のそれとハープをミックスさせたアン・アイザーマンズのとそう遠くない。ハンドメイドの限定版CDを買った。
Lucy Liyou / how to ask for help
ドリュー・マクドウォールのライヴで共演したことから知った作家。演奏、ノイズ、フィールドレコーディングをコラージュした20分弱1曲。とにかく構成が巧みで、まったくだれることがない。過去作を聴いても、音色選びからリバーブ周りのかけかたまで自分の好みと合っている。
Abe Bow / The Emotionless Brain
阿部某のニューアルバム。『POINT』以降のコーネリアスらしい、密度ではなく間のとりかたで時間の流れを意識させる内容。随所で強調されるマイク=録音への尽力が、今後の発展を期待させる。もっと音数が少なくなっても面白いかも。
HAINO KEIJI & THE HARDY ROCKS / きみはぼくの めの「前」にいるのか すぐ「隣」にいるのか
灰野敬二の新バンド、まさかの全曲カヴァー。もう「MONEY」だけで最高。「サマータイムブルース」といい、選曲がフライング・リザーズと少し被っている。どんなアイデアもロックンロールに還元する魂の燃やし方。